ラーメン店違法労働の問題

少し前の新聞のラーメン店のニュースをご覧になった方も多いと思います↓

「一蘭」を書類送検へ。人気ラーメン店で外国人留学生らを違法に働かせた疑い」

一蘭を運営するラーメン店の法人が、ベトナム人等の留学生を「留学」の在留資格で認められている法定時間を超えてラーメン店で働かせた疑いで書類送検されたとのことです。

同じことは、昨年も他のラーメン店でもあったと記憶しています。
ラーメン店の業界は、末期的な「人手不足」。

人手不足で悩んでいないラーメン店はないのではないでしょうか。

この問題の解決には行政の力も必要ですが、

今後、

・シルバー人材の登用

・(正規)外国人労働者の受け入れ

・AIの導入
などがなければ「ラーメン店 人材不足問題」の根本的な解決には向かわないのでしょう。
とは言え、私がサポートしている個人のラーメン店では、これですらも難しい問題です。

シルバー人材の登用

まず、ラーメン店に「シルバー人材の登用」する。

ラーメン店には、65歳以上の方の応募は比較的あるものです。

ラーメン店としても”猫の手も借りたい”状態ですので、即戦力ではないですが、少しずつ憶えていって貰えばよいと、取りあえず採用します。

ですが、そこから2方向の問題が発生します。

年齢による体力の低下と記憶力の問題

ラーメン店の勤務経験のある方なら分かりますが、ラーメン店はホール係をやるにも、厨房をやるにも、とても”頭”を使います。

ホール係ですと、1名様+2名様がお待ちの場合、頭の中でこんな風に考えているのです。

 

「カウンター3番と6番があと2分くらいで終わりそうだな。

でもその前にお先の1名様を空いているカウンター2番に通してしまうと、次の2名様が並んで座れない。

出来れば、お先の1名様は6番に座って頂き、2名様を2・3番に通したい。

でも、先の1名様は結構待っていて、2番が空いてるのも知ってるし、”なんで早く2番に通さないんだよ”っていう顔してるし、でもこのまま黙って、6番が空くのを待たせていいものかな?でも怒るかな?」

 

文章で書くと分かりずらいですが、飲食店のホール係は、この状況を俯瞰的に把握し、全てのお客さんの満足と、最大限の回転率の両方を瞬時同時的に判断し、即座に実行する必要があるのです。

今までのラーメン店の経験が足かせになる問題

65歳以上の方ですと、今まで色々な経験を積んできています。

更に、今まで働いていたラーメン店の厨房を任せられてきたという自負をもった方も来ます。

(すべての方ではないですが)そういう方に多いのが「オレのやってきた方法が一番だ…」「若造が分かったような顔をして…」と、ラーメン店の店長などの責任者のいう事をなかなか聞かない、また店長のいないところでは好き勝手にやっている…、それが発覚してお店全体の問題にまでなる、などの問題が発生することもあります。

外国人労働者の受け入れ

こちらも先ほどのシルバー人材同様にラーメン店には応募が多いです。

特に中華系の留学生や東南アジア、最近では南米の方々の応募もあります。

先ほど同様、ラーメン店側としても”猫の手も借りたい”状態です。

言葉的にもなかなか即戦力にはならないですが、少しずつ憶えていって貰えばよいと採用します。

でも、この留学生たちは、私の私見ではありますが、最近の大学生やフリーターよりも”断然に使えます”。

なにせ彼らは、「稼ぎたい」「稼がなくてはいけない」のです。

そして、人間的にも「素直+真面目+真剣」です。

だから、最近の恵まれた環境にいる大学生やフリーターよりもしっかりと働くし、すぐに辞めないし、不平不満も少ないんです。

なので、ラーメン店側としては、そんな留学生は欲しくてたまりません。

そして一度雇うと、しっかりしているし、真面目だし、働き者だし、毎日シフトに入ってくれるし、長時間働いてくれるし…と、ありがたくて手放せなくなるんです。

そして、今回のラーメン店のように、留学生としての勤務法定時間を超えてでも働いてもらってしまう、という事態になっているのです。

そして、これは今回の一蘭だけの問題ではなく、日本のラーメン店全体の存続の根底に関わる問題なのです。

1店舗目のラーメン店は小規模ではじめるべき

このような問題を踏まえて、数年前から私は「1店舗目のラーメン店は小規模ではじめるべきなんです」と話しています。
そして現に、ラーメン店開業のお手伝いをするときも小さい居抜き店舗を探します。

 

例えば、10坪で、カウンター6席+テーブル2個で計14席。

これくらいの大きさのラーメン店舗を、オーナー含めて常時2人、繁忙時間帯は3人で回します。

奥さんも手伝えるなら、平日のランチは夫婦2人でやれば人件費は掛かりません。

また、夜の20時以降のお客さんの少なくなる時間帯からは、オーナーがひとりで営業します。

これでかなりの人件費の節約になるのです。

でも、この「小規模ではじめる」方式の本当の目的は、人件費の圧縮ではないんです。

その本当の目的は「アルバイトがいなくても店を営業できる」体制を構築することなんです。

そして究極の目標は、「末長く商売を続けてゆく」ことなのです。

このご時世、本当にラーメン店の募集に人が集まりません。

その惨状は目を覆うほどです。

現に、アルバイトが集まらないことが原因で閉店するラーメン店もあります。

それでは、せっかくここまで苦労して来たのに何のためにラーメン店を開業したのか分かりません。

先ほどの、「シルバー人材の登用問題」や「外国人労働者の受け入れ問題」は、すべてこの「人が集まらない」が原因で起きているのです。
そこで、この問題を即座に解決させる、そして、今後も人材に苦労しないための解決方法が、「1店舗目のラーメン店は小規模ではじめるべき」なのです。

小規模のお店なら、先ほど書いたように、ランチは奥さんが手伝ったり、夜の時間帯によってはオーナーがひとりで営業するなどが可能です。

その体制でもやれるオペレーションを最初から構築しておけば、将来的にいざ人がいなくなってもラーメン店を閉店してしまう事・営業時間短縮・店の縮小などをせずとも、営業を継続することが可能になるのです。

私は、お店の究極の目標は「末長く商売を続けてゆくこと」だと考えています。

その為にも、人も問題に対しても、長く商売を続けてゆける仕組みつくりが大切です。
これから、ラーメン店の起業を考えている方は、是非ともこの考え方を参考にしてラーメン店開業経営計画立案、物件探しや店舗作りをしてくださいね。
今日も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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